2/08/2009

日本からのvisitor

一月も怒濤のごとく終わり2月に入った。

アメリカに帰ってきてからONWARDの展示やオープニングを済ませると,新しく始まるクラスの準備や先月から正式にアシスタントになったEstelleのトレーニング、そして工事作業であっという間に一月は終わった。

今月の終わりから来月にかけて,日本からたくさんのお客さんが来る予定である。3週間前に訪れた綾さんを皮切りに今年は日本をフィラデルフィアの行き来が多くなる。今年は去年の様に写真やアイデアだけではなく、実際に人の行き来が増える。今まで日本に帰ってはネットワークを広げて来たので、このような展開にやっとなって来た。

今月の終わりにはThe Prints久保さんが訪れる。久保さんとはNYで初めて会い,一昨年に11年ぶりに帰ってからも帰国する際には必ず会って来た人である。久保さんはプリンターとして興味のあるprintという事を通じでなにか面白い企画ができないかと模索中である。

今回はMoMaで行われているPrinted Pictureや、フィラデルフィアで今週から始まるChristopher Jamesの「Alternative Photography」の作例が見れるショー、そしてDCにあるLibrary of Congressやフィラデルフィア美術館などに訪れる予定である。とにかくプリントは見ないと始まらないということで、できるだけいろんな物を見ていって欲しい。そこで面白い会話などができ,その会話を何らかの形で残したいと思っている。

来月の頭に来るのはデゲレオタイプのアライくん。彼は今回美香さんを通して紹介してもらった一人である。今年の秋に行う計画のデゲレオタイプのショーにも参加してもらう予定になっている。彼とは2−3週間位の間で地域の学校とのワークショップやデゲレオタイプでのポートレートセッションなどを計画中である。もちろん彼の作品を見れる様にレクチャーや一般の人を招いてのデモなどの機会も設ける。企画としてはとても面白く、たくさんの人が参加してくれればと思っている。

今は最近新しくチームに加わったKristinと一緒にフィラデルフィアでの根回しをしている。地域の学校から各団体に案内を送ったり,地元の新聞の人にストーリーを興味を持ってもらう様に話をしている最中である。

3月の終わりに来るのは小林美香さん。彼女とはAIPADの視察や一緒に始めようとしている日本の写真の書籍を扱うビジネスの準備。このビジネスにはいろいろ可能性が含まれていて,これから実際にどのように出て行くかを考えるのがとても楽しい。ミカさんの滞在中に日本の写真についてのセミナーみたいな物まで行ってしまおうとしている。こんな機会はないので、いい形で日本の写真を紹介できればと思っている。

この様にフィラデルフィアに来るお客さんが沢山いる。これも写真を通しての出会いであり、うまく人と人とくっつけられるようにできるだけの事をしたい。去年の秋に訪れた珠洲市観光課の高林さんが言っていた事をふと思い出す。「観光って言っても、結局人が人をよぶのですね」という言葉が忘れられない。

人を呼び,人と人をつなげるのが僕の役割かと最近思う様になった。今はそのまっただ中にいる。

2/02/2009

「延々」と続く工事作業

壁にドアを取り付ける工事と平行しながらスタジオのいろんな所で作業をしている。

前回書いたコンピューターのステーションを仕上げる事から、天井にはるドライウォール、配線関係、そして今回導入する為のコンピューターのネットワーク関係などと幅が広い。さすがに天気が悪かったり,外で作業をするのは寒い時には他に作業をできるとこから行う。スタジオの作業ではやりたい事は山ほどあるのだがいつも自分の調子とどのような手助けが得られるかという事で作業を進めてきた。この頃は作業モードになっているようで、コンピューターの前に座っている時間が比較的少ない。

そしてこのように作業に集中するときはある意味他のものはほったらかしにしている。朝の7時位に起きてきてメールのチェックやスカイプでのやり取りを行い、9時にアシスタントのEstelleが来るまでにコンピューターでの作業を済ます。彼女とのミーティングを済ましてからは基本的に5時までいろんな工事関係の作業をして電話すらもとらない。基本的にはEstelleに全てをまかせていて,よほどの事がない限り彼女も僕の事を呼びにこない。この様にでもしないと作業がいちいち中断されてなかなか作業が進まないという事がある。

週末に泊まりに来た友達にこのビルの工事の写真を最初から見せてと頼まれた。この頃全然見ていなかった写真で是非と言われるのでコンピューターから探してくる。こんな写真を見て比べる事がないので、このように時々みると正直言って自分でも驚く物がある。

彼女は「よくこんな状態を見て何かになりうるなんて思えたね」とコメント。真っただ中にいた時はそんな事を考える余裕もなかったし、とにかく目の前にある作業しか見えなかった。彼女には「ある意味、無知がいい様に働いてくれて、ただがむしゃらにやったんだよ」と答えた。

いつもはやらなければならないリストが沢山ありすぎ,「工事」が延々と続いている感がある。しかしこの様に写真を見ながらここまで来た過程を思うと「よくここまで…」と思う。このような感じがこれからも巡って来るのだろうが,その時にはこうやって今までの過程の写真を見て励ます事も必要かと…。

小さいときから物を作るのが好きで、いつか大工さんになりたいと小さいながら思っていた時があった。このような形である意味夢が叶うとは誰にも想像もつかなかっただろう。