1/25/2008

今日は久しぶりにNYへ向かう。Andreaのオープニングに顔を出す為に行くのだが他にも用事でを済ますことになった。

スタジオでカーボンプリントを教えているKevinが昼ぐらいに迎えにきてくれる。彼もAndreaのオープニングに行く為一緒に行くことにした。いつもならバスで2時間の旅だが途中まで車でそして残りを電車でNYに向かう。

電車の中で夏に行おうとしているワークショップの打ち合わせをする。Four CornersといってArizona, New Mexico, Utha, Nevadaが交わるとこにあるキャニオンをキャンプをしながら撮影しようというものと南フランスに訪れるものを企画している。どちらも1週間ぐらいのワークショップで面白いワークショップになると思う。

NYに着いたらまずは8x10カラーフィルムの現像をしにラボによる。大判を使う写真家が少ないのだろう、フィラデルフィアでは8x10の現像はしてくれるラボはない。一年ぐらい前からこのラボで8x10や4x5も現像するようになった。NYはさすがに競争が激しいため値段が安い。

次に向かうのはFotospherというギャラリー。いまではギャラリーのメッカであるチェルシーにあり日本人が経営しているギャラリーである。2年ぐらい前に行ったショーをフィラデルフィアで行うために打ち合わせをする。どのような形に成るかは正直言ってわからないがかなり面白いものをフィラデルフィアに持ってくることができるのではないかと思う。

次は今回のメキシコで友達になった人が偶然にもオープニングをしているというのでVan Lintelというギャラリーに顔を出してみる。彼はJohn Chiaraというサンフランシスコで活動をしている写真家である。昔から自分でカメラを作るというところから始めていて今ではトレーラー自体をCamera ObscuraにしてChibachromeの紙に直接撮影している。彼のサイトにある撮影風景のビデオを見てくれればわかるが作業が何から何まで大がかりである。

今回はNYで初めての個展ということでとても緊張している様子だったがギャラリーの様子はとてもよかった。始めの30分ぐらいしかいることができずどれくらいの反響があったのかはわからないが後で食事で会った人達もJohnの個展のことを知っているようだった。来年あたりでもぜひフィラデルフィアで見せたい写真家である。

それからAndreaのギャラリーに向かう。彼女のギャラリーはMid-TwonにあるEdwin Houkという5番街あるNY中でも有名なギャラリーである。4階に着くと既に人が集まっている。廊下を抜けてギャラリーに入るといつもは広々としたギャラリーが人の多さに狭く感じられた。さすがにAndreaのオープニングである。Andreaの彼のSteveと京都の便利堂についての話をする。かれは彼は小さな出版社を経営していて80年代に便利堂を訪ねたことがあるらしく今度のショーにとても興味を持ってくれた。

その後はOmarと食事をする為に近くで落ち合う。彼は友達とMOMAでミーティングに出席していたらしい。Omarの友達は写真のコレクターらしく食事の間にどうやって写真に興味を持ってもらいコレクターを育てることができるかということを話す。コレクターのとして意見がかなり出てきていい会話になった。

短い時間だったがかなり内容の充実したNYの滞在だった。

1/22/2008

昼食を久しぶりにPho Haで食べる。昨日は結局Chicagoで2時間以上も待たされることになり家に着いたときには朝の3時であった。

先週の木曜日からMexicoのYelapaという小さなビーチを訪れていた。今回Mexicoに来たのは初めてでこんなビーチリゾートにきたのも初めてである。このようなところに結婚式の写真を撮りにきたのである。

位置的には西海岸のPorte Vallartaというとても観光化された港町からボートで45分ぐらい離れたところにある。海に囲まれた島ではないが陸路が険しいためYelapaにつながる道はほとんどない。電気なども5年ぐらい前にやっと通ったようだ。多い時期でも2000人ぐらいしかいない小さな所で車などは一台も見当たらない。このYelapaは知る人ぞ知るビーチリゾートである。

ビーチリゾートというととても開発された印象があるが全く開発の後がみられない。ホテルも椰子の葉でできた屋根があるバンガローといった感じでガラス窓などある訳ではない。すべてがとても簡素にできている。すべての人向けではないがこのような人の少ない小さなビーチに来たいと思っている人にはもってこいの場所である。

海岸沿いにある町自体もこじんまりとしていて小さなお店やカフェが何件かあるのみで後は実際にすんでいる人の家が数十件ほどある。川沿いに少し歩いていくと小さな学校の周りに家が5-6軒の集落がある。学校は休みだったらしく校舎のペンキを塗っている人たちにあった。こんな所で生まれてこの小さな学校に通う人生とはどんなものかと考えを巡らす。

滞在中にYelapaに住んでいるアメリカ人達に何人か会った。4年ぐらい住んでいる人から多い人で30年も住んでいる人もいた。こちらで実際に生活している人の話を聞いているとこんな人生もあるのかと思わされた。

持っていった機材は8x10、Speed Graphic、Leica M6とKonicaのHexarと今時よくこんな機材で結婚式の写真撮れるなという感じのものである。基本的には35mmで結婚式の過程を記録して8x10と4x5で決まった所をバチッと撮った。バチッといってもなるたけ気軽なスナップのように撮らないと固くなりすぎてしまうのでその辺を気を付けながら12カットぐらい撮る。この頃8x10はポートレート専用のカメラになってきている。

さて後は日本滞在からたまってきているフィルム現像である。

1/13/2008

土曜日に行われたProject Basho初めての公募展オープニングにはなんと200人近くの人が訪れた。

午後の2-5時の間に行われたオープニングにひっきりなしに人々がスタジオに訪れてきた。さすがに100人くらいはくるだろうと予想はしていたがそれをうわまる数の人が集まった。さすがにこれぐらいの人がいっぺんにスタジオに集まると混みすぎて一時は長い廊下を行き来するのが大変な位だった。好天気にも恵まれて期待以上のものすごいイベントになってくれた。

いろいろな人と話す機会があったが中でもショーに参加者している人たちとの会話が印象に残っている。Adam Daviesは今回賞を取った一人でもあるが里帰りもかねてわざわざPittsburghから来てくれた。僕と同じくらいの年齢で8x10を使いPittsburghの町の様子を撮っている。彼とは今後行われる3人展の話や今行っている絵画と写真を混ぜた作品の発表の仕方などについて話す。どうやら将来的にProject Bashoみたいなスタジオを始めたいらしく今度時間があるときにスタジオに相談しにくるといっていた。

上の写真に写っているのはRichard Kentさんで大学でアジア美術史を教えている教授である。さすがに日本の美術史にも造詣が深く話の途中で僕が行っている36 Views of Philadelphiaプロジェクトの話題になる。これは僕が勝手に北斎の富岳36景もじって付けたタイトルである。英語では"36 Views of Mt. Fuji"というタイトルでこちらの人に知られている。彼とはいかに見慣れたLandmarkを新しく見せていくかという話題で話が進んだ。

話を聞いた限りでも南はNorth Carolinaから北はNew York州のSyracuseとかなり遠くから足を運んでくれた人もいた。このような人たちがいてくれたことはかなりイベントが大きかったことを物語っている。

Andreaも沢山の参加者と話をしていた。さすがにこのような場に選考員の人が現れるということがあまりないため参加した人にはとてもいい機会であっただろう。普通このような場で大体は選考した人は現れないのがこちらでは普通になっている。彼女も集まった人数には驚いていて「これは大成功ね」と言った。

そして何ともうれしかったのは写真が何枚か売れたことでもある。オープニングが始まる前にスタジオによく手伝いをしにくるAlが雑誌で見た写真を購入した。そしてオープニングではもう3作品ほど売れた。プログラムを作っているときに思ったことだがかなりの作品にお手頃な値段が付いていてこれから写真を集めようとしている人などにも十分通用するものがある。これからこの辺をうまくついてショーのマーケティングをしたいと思う。

ところで木曜日の夜に近所のギャラリーと合わせて行ったオープニングに来た人の中にLibbyさんという方がいた。この人はパートナーと一緒にArt Blogというものを立ち上げていてフィラデルフィアのビジュアル系のアートショーのレビューを書いている人である。このブログはともて硬派でフィラデルフィアのアート通の間ではかなり読まれている。ブログのことは知っていたが今回初めて挨拶を交わした。今回のショーをとても気に入ってくれたらしくレビューを書いてくれるようだ。どんなことが書かれるのかがとても楽しみである。

1/11/2008

毎回少しずつ要領を得ているようだがギャラリーでのinstallationは時間がかかるものである。

今回のショーの準備のために一昨日ぐらいから準備を始めた。本当はもっと早く始めようとしたのだが何せ時差ぼけで日本から帰ってきた4日間ぐらいを有効に使うことができなかった。

前回のショーの前に使ったペンキの色が少し違ったために新しい色を塗る所から作業が始まる。いつもだったら穴があいたところや汚れたところだけにペンキを塗ればいいのだがそうはいかずギャラリー中を塗り返すことになる。

それが終わり次第写真を飾れる壁沿いに紙を敷き額を並び始める。一度すべての写真が見えるようにまとめておいてそこから写真の配置を決めていく。今回のように沢山参加者のいるショーではこの作業が大変である。

僕の方法としてはまず額の大きさで写真を分けていく。16x20より小さい額とそれ以上大きな額で配置の場所を変える。最近は大型インクジェットプリンターなどでプリントをかなり大きくする写真家が増えてきてる。NYのギャラリーなどにいくとわかるがはっきり言って「はやり」みたいなものまでにもなっている。

現在の時点でギャラリーはスタジオの手前の部屋、廊下、そして奥に今回つくったスペースと3部分に分かれている。その場所の大きさによって写真との距離が決まってきてしまう。比較的大きな作品は奥のスペースそして小さい作品は比較的狭い廊下に配置しようとしている。

それができたら今度は作品の内容や色合いなどを見ながら実際にどの壁に配置をするか考えていく。特に決まったものはなく主観的だが被写体や写真の「雰囲気」や「感じ」みたいなものでまとめていくと写真が見やすくなると思う。今回もポートレートとして、現実的な写真、あまたは緑のある写真でまとめたりと各壁ごとにテーマを作っていく。

その後に各写真のラベルや写真家の名前が載っているプログラムをコンピュータで作っていく。さすがにこのような作業は何度も確認が多くとても時間がかかる。校正をフルタイムで行っている人は本当に大変だと思う。

すべての行程で丸2日ぐらいかかった。もちろん何人ものモニターや友達が手伝ってくれているから作業を終わらせることができた。

後は土曜日のオープニングを待つのみ。天気もよくなりそうでAndreaも含め参加している写真家などかなりの人が集まる予定だ。

1/09/2008

日本から帰ってきてからこの3-4日間ほど時差ぼけに悩まされている。

夜まとまった時間眠れず昼間になってどうしても眠られずにいられない。木曜日から始まるショーを前にやることは山ほどあるのだが仕事が全くはかどらない。11年前にアメリカに来た時にこんなにひどかったのかと思うほどである。

久しぶりに帰った東京での滞在はとても充実していた。昔の友達や新しい友達などに会うことができ話がはずんだ。もう100歳に近いおばあちゃんや3人目の子供が生まれた弟などにも短かったが11年ぶりに会うことができた。こんな身近にいた人達に会うことだけでも新鮮に感じられた。

写真関係のほうもいろんな形で活動に携わる人に会うことができた。作品を作り発表している人、その周りで活動している人など。少しではあるが日本での写真の環境を垣間みることができた様に思う。今年から本格的行おうとしている日本との行き来の基盤が感触として感じられた。

そしてなんと言っても食べ物がおいしい。何を食べてもおいしいという感じでこちらではいつも食べない朝ご飯でさえ2-3杯食べるのである。こちらではさすがにあまり焼き魚などを食べる機会がないので朝食はご飯とお魚で毎朝過ごした。

後は日本で撮った写真の現像が山ほど残っている。7x178x10、からブローニーと35mmまでかなり広くフォーマットを使って来た。これからネガ作りをして行くのが楽しみである。