12/14/2007

今日は日本に出る前に忙しいのだがボブと撮影に出かける。

ボブは僕のプリントのクラスを取っている写真家である。もともとは会計士として働いていたのだが写真の方がやりたく会計の仕事を少なくし今ではほとんど写真活動の為に世界各地旅行をしている。主な作品としてイタリアのシシリア島やローマニア,そしてエクアドルを毎年回っている様だ。ライカを片手にこの元会計士は世界を回っているという感じであろうか。なかなかたくましい。

今回彼がPhiladelphia Grid Projectという物を始めた。用はいくつものマスに分かれているフィラデルフィアの地図を毎月一つずつ回って撮影をしようという物だ。フィラデルフィアの地図を見ると大体60ぐらいのマスに分かれていて単純に計算しても4年半ぐらいかかる。こんな壮大な活動をしてしまおうというのがボブのアイデアである。

もともとはオレゴン州のポートランドという町で行われている物らしくすごいことにPortland Grid Projectは10年かけて一周目が終わり参加している写真家を変え2周目に入っているということだ。

今回は初回でフィラデルフィア空港のあたりのページが選ばれた。空港の滑走路が始まる所からデラウェアー川まである。僕もこのような所を回るのは始めてである。このように行ったことものない町の部分を見るということもこのプロジェクトの意図している所である。

一番最初に訪れたのがFort Mifflin。Fortということで昔の砦で地図でも分かるようにまわりを堀とレンガの壁に囲まれている。ここは空港の近くということで着陸する飛行機がかなり低飛行で空を横切る。昔のままの建物と空を横切るカラフルな飛行機のミスマッチな所を撮ってみる。ちょっと見つけたイメージであるがこのような感じであろうか。さすがに4x5を使っているのでどれくらい早いシャッタースピードが切れるか分からないがとにかく撮ってみる。なかなか面白い所で撮影の為に生徒なんかを連れて来てもいい所である。

次にフィラデルフィア空港のあたりを車で回ってみる。ここでは車を降りずに様子を見てみる。僕も知らなかったがフィラデルフィアには昔の国際空港の後がそのまま廃墟となって残されている。ボブにいわせると15年ぐらいまでこの建物を使っていたらしくとても居心地の悪いビルで評判だったらしい。いつもアメリカですごいと思うのはこのように昔の建物が取り壊されずそのまま放置してあるということである。さすがに土地が広いので壊すよりそのまま放置した方が経済的なのだろう。

次に回ったのが横道にそれた所でコンクリート工場などが集まっている工業地域であった。I-76からI-95につながるGeorge Platt Memorial橋のもとを先に行くとだんだん道も舗装されていなくなりかなり面白い風景が見ることができる。こんな道には入ったことのなかったので全てが新鮮に感じられた。

今日は3時間ぐらい開けて4x5で10枚ぐらいを撮る。7x17や8x10でも撮りたかったが日本に行く準備の為に出すことはできなかった。来年日本から帰って来た時に次のマスの撮影に持っていこう。