2/27/2008

昨日は朝から忙しく充実している日だった。

朝はDrexel大学のPaul Runyonとスタジオで会う。彼はAndreaが教えている写真学科の学長であり今回初めて顔を合わせる。2-3日前Andreaにギャラリーを大学に貸すという仕組みについて質問をしたら彼女は早速Paulに連絡してくれた。その話を聞いたところPaulが今年の卒業制作発表の場として借りたいと言い始めたのである。

今年の卒業生は13人ぐらいでオープニングにはなんと500-800人ぐらいの人が訪れるらしい。ちょうどONWARDの写真を取り外していたところで壁の長さとしてはちょうどよいぐらいとPaulは言っていた。

マーケティングなどもすべて学校が行い生徒が実際に写真を展示をする。ギャラリーを運営しているものとしては何もしなくてもよいショーなのである。その上ギャラリーレンタル料が予算からおりる。こんないい話があるのかと正直言って信じられなかったがこんな話をPaulと短い時間した。

昼過ぎに先月からスタジオで手伝いをしているKevinが来てくれる。彼はまだ若くアナログのプロセスにとても興味を持っている将来が楽しみな写真家である。KeinがWet Collodionに興味があるという話をしていたら僕は"If you are interested in this kind of stuffs, you came to the right place"と冗談を言ったことがあるほどこのスタジオとはいい組み合わせである。

彼とCalumetに行きスタジオ用にシームレスを買いにいく。Cartier-Bressonのquoteを使ったDMもでき、貸しスタジオ準備は着々と進んでいる。今回はスタジオの様子の写真を撮る為の準備をする。シームレスを壁に取り付け最近揃えたスタンドなどを何となくおいてみる。一見簡単そうな撮影だが実際に初めて見るといろいろ注文が増えてそうは簡単にいかない。

次は4x5と8x10の大判カメラレンタル用のマーケティングの写真を撮る。少し雨が降ってきたが構わずに全ての機材をベランダに出して撮影をする。「4x5を使っている」という感じのイメージを作りたかったのでKevinにモデルになってもらってもらう。

夜はPhiladelphi Grid Projectの集まりがスタジオである。今回は1月からの写真を見せる為にみんなが集まる。今回はなんと9人も人が集まった。ほとんどの人は今回のミーティングが初めてだったので写真を持ってきたい人はプロジェクトを始めたBobと前回のミーティングから加わったAlbertAndrea。僕は正直言って忙しすぎて一月の撮影にはまだ行っていない。

今月からこのプロジェクトを使ってワークショップを行っている。今月の頭に参加者と2月の撮影に行ってきた。白黒の8x10で14カットぐらいだろうか。早速現像もしてある程度いい写真が出来上がってきた。どうやら今までの人たちはカラーで撮影しているので僕は白黒で撮影し続けようと思っている。来月のミーティングが楽しみである。

2/18/2008

去年の秋にProject Bashoの記事を書いてもらったPhiladelphia Inquireに最近フィラデルフィアにNYからアーティストが移ってきているという記事が 載っていた。

記事の内容はフィラデルフィアにはNYのほど生活費がかからず、不動産の条件がいいのでアーティストが大きな倉庫などを比較的に安く借りるこ とができ、そのような場所を自分たちの生活の場、スタジオそしてギャラリーとして活用している。位置的には僕のスタジオよりもっと北に行った工業地区にこ のような共同の場を設けているらしい。

記事によると生活費のと家賃の安さを利用し自分たちの作りたい作品を作り見せたい作品を見せるということができるのである。つまり「売れる」ということや「売る」ということに頼らずに作品作りと発表ができるわけである。記事にはフィラデルフィアのアートシーンはアーティストによるアーティストの為のものであると書かれている。

もちろんいいところだけではなく問題点も指摘している。まずはそのような倉庫があるところの治安あげられている。さすがに町外れにあるだけあって周りにすんでいる人たちの生活環境は恵まれていない。そのようなことろにアーティストは自分たちの居場所を探すのである。

もう一つの問題としてアートマーケットの小ささがある。絵画や彫刻などは少し違うのだろうがフィラデルフィアでは現代美術はほとんどいって売れない。写真も似た位置にいるのだろうがとにかくフィラデルフィアのマーケットは保守的である。

とにかく僕にとって興味があるのはフィラデルフィアのアートマーケットの小ささとアーティストが集まってきているという一見バランスのとれていなトレンドである。これはある意味Project Bashoの局面と似ていている。後は誰かがこのギャップを埋めるアイデアをいつ思いつくかだけなような気がしてならない。

時間はかかるかもしれないがこれからどのように展開していくかが楽しみである。