11/22/2007

一日中ギャラリーの奥にある部屋の掃除をEmmanuelとする。

今回のギャラリーの工事が終わって一息したい所だがまだ工事を続けなければいけない。このビルには残り2000sq ftちょっとのスペースがある。どうやって残りのスペースを活用していくが課題である。

アパートなどを作り借り手を探せば安定した収入が入ってくるがアパートを作るにはどうしてもコストが高くなってしまう。そこで僕は写真家が借りれるオフィスを作ったらどうかと考える。そして何も一人に貸すのではく共用のオフィスを作って数人に貸す様にしたらどうかと思う。そうすることによって駆け出しの写真家がコストがあまりかからずクライエントなどに会うことのできるスペースをもつことができる。

こうすることによってこのスタジオ運営以外からも写真関係のビジネスで程度安定した収入が入ってくるのではないかと思う。これから資金調達の為にいろいろ活動をしていかなければならない。又少し忙しくなりそうだ。

11/18/2007

土曜日は朝からNYに行く。毎学期このように生徒を連れてギャラリー/美術館巡りをするのである。

さすがにフィラデフィアでは写真を見る機会があまりないのでこのような活動をしている。やはりプリントを実際に見るのが一番よい勉強ではないかと思う。

今回の一番最初の目的地はMetropolitan Museumだ。今イギリスの写真歴史初頭の紙ネガティブを使った写真の企画展示を行っている。僕に撮ってはこれが一番の目的であった。紙ネガティブは前々から興味がある方法であって何か面白いことができないかと思っていた。前にフィラデルフィアの339ギャラリーで見たEdward Dimsdaleなどもコンテンポラリーで紙ネガティブを使って作品を作っている。紙を通して露光しているので粒子などが粗くある意味ではスケッチのように見えるところ興味があるのだろう。TalbotHills and Adamsonなどの写真を始め他にも山ほど名前の知らない写真家のイメージを見て来た。

お昼を食べて少し北にあるJewish MuseumにBruce Davidsonのショーを見に行く。Omarから聞いたショーで近くにあるのでよってみる。ユダヤ人のIssac Bashevis Sinderという作家と彼が通っていたカフェテリアをテーマに撮っている作品だった。白黒で彼のポートレートを中心にショーが構成されている。中でも面白かったのはBruceがIssakを撮った短い映画であった。彼の人とのやり取りや日常の仕草などを撮って面白く編集してある。

次は地下鉄に乗り57th Streetまで行く。この近辺にはギャラリーが沢山ある。まずはHoward Greenbergでチェコの写真家のプリントを見に行く。19世紀初頭の作品で少しバウハウスの影響を受けている作品が並んでいた。目玉はJosef Sudekで僕は彼の作品がとても好きである。$4000-$9000と値段もかなりいい物が付いている。

同じビルにあるBoni BenrubiでSimon Norforkの写真を見る。前々から彼の写真を見たいと思っていたのでががなかなか見る機会がなかった。今回の作品は僕が見たかった作品とは違っていたので興味をそそられなかったのだがいつか実際のプリントを見てみたい。

そして反対に位置するPace/McGillに寄る。Fazal Sheikhという写真家が撮ったポートレートが並んであった。額にはガラスが貼っておらずマットに仕上がったインクジェット質感まで見れるようになっている。

作品を見ていて「何でインクジェトなんだろう?」という疑問がわいた。あまりにもトーンが整いすぎていてポスターみたいな印刷物を見ている様な気がした。このようなプリントがどんどん増えて行くのだろうか?

次はEdwynn Houkに寄る。ここはAndreaの作品も扱っているギャラリーで有名な所としてはSally MannやLynn Davisなどがいる。Andreaには一月にある4年ぶりのショーのオープニングにぜひ来てくれて言われている。

ギャラリーに入ると少し内装が変わっているのに気づく。どうやらオフィススペースの為にギャラリースペースを小さくしたようだ。ここでは何回か見たことのあるLalla Essaydiの作品を見る。ちょっと前までには次に寄ろうとしているLaurence Millerで作品を見せていた。角を曲がったギャラリーに作品を移す理由などを考えながらギャラリを巡る。

次はLaurence Miller。ここでは僕のスタジオの近くに住むRay Metzkerの作品が飾ってある。Ray Metzkerとは顔を合わせたことがないが彼の家を自転車でよく横切る。多分フィラデルフィアで一番知られている写真家ではないだろうか。今回の作品は暗室で実験的に作っている物でネガなどを使わず印画紙と光と薬品だけでイメージを作っていた。つまりは一枚一枚がオリジナルである。

Laurence Millerからでて来た頃には空がめっきり暗くなっていた。最後は居酒屋大将で焼き鳥を食べビールや日本酒を飲みながら皆で楽しい時間を過ごす。途中からICPで一日中クラスでプリントしていたOmarも合流した。恒例のNYギャラリーツアーの締めくくりである。次回はAIPADが行われる春に生徒を連れてNYに訪れることになりそうだ。

Photo Credit: Al For

11/15/2007

今日はRon Tarverという写真家が写真を撮りにスタジオを訪れた。

別にモデルなどをつれてきた訳ではなく僕の写真を撮りに訪れたのである。彼は自分の作品を作る傍らPhiladelphia Inquireで報道写真を撮っている。そのPhiladelphia Inquireが僕の写真活動とProject Bashoについて記事を書きたいというのである。

新しいビジネスを始めると一番の問題はマーケティングである。どのように多くの人にProject Bashoを知ってもらうかというのがいつも課題だ。さすがに広告はとても高し効率も良くない。僕みたいな小さなビジネスのマーケティングは効率がよくしかもお金のかからない方法を考えなければならない。

僕の行うマーケティングの方法としては主にサイトを中心にしてオンラインで行うものから印刷物を使って実際に手に取ってもらう情報の提供方法がある。でもさすがにこれだけではまだまだ足りない。広告費の方はどうしても値段が張ってしまうのでできる限りしか行わない。

そこでこの夏にPR Writerを雇っていろいろなメディアにProject Bashoと僕の写真活動をテーマにネタの売り込みをした。用は相手の興味をそそるようにストーリーを書いてエディターに送るのである。そのかいがあって今回やっと一つの新聞社から2ヶ月後に連絡が来た。

今回記事を書いてくれる人はKaren Hellerといい政治のコラムからこのようなfeature storyまでいろいろ書くらしい。彼女は最近とても注目を浴びてきたZoe Straussという写真家の記事も前に書いたようだ。

彼女とは先週一緒に写真を撮りにいく予定だったが時間に間に合わなく日が沈んでしまいうまくタイミングがあわなかった。しかもオープニングのことで忙しかった先週の水曜日に彼女はインタビューに訪れたのである。

というわけで彼女は今週もう一度スタジオを訪れてインタビューを行った。ぼくのバックグラウンドやProject Bashoがどのように始まったのたのかなどをから始まり、どうして自分の作品だけを作らないでこのようなコミュニティー作りに時間と労力をかけているのかなど結構面白いトピックも話の話題になった。後はAndreaやStephen Perloffなどの連絡先を伝えて彼女が後で連絡するようだ。このような人達が支えてくれているのはとても大きな助けである。どんなことを聞くのかとても楽しみである。

カメラマンのRonは実際に顔を合わせた訳ではないが名前と作品は知っている。話を聞くとフィラデルフィアで結構長い間写真活動をしているようだ。初めて聞いた話だが彼はPhotoSessionという写真イベントを90年代の始めから半ばまで行っていた。写真家を連れてきてレクチャーを行ったり写真を見せる機会を作ったりするイベントである。このようなイベントが幾つか存在しアメリカで最も大きなものは二年に一度Houstonで行われるFoto Festであろう。何年か行ったがある程度大きくなるとフルタイムでイベントを企画する人がいなく結局は自然消滅してしまったようだ。

僕は前々からこのような街全体の写真イベントを近い将来行いたいと思っていた。実際にどこから手を付けていいのかわからなかったので夢でしかなかったがRonのように実際の経験がある人を知ったのはかなり大きなステップである。

Ronとは他にもフィラデルフィアでギャラリーとしてどのように写真を売ることができるかを結構長い間話した。彼もギャラリーを通して写真を売っているのだがフィラデルフィアではコレクターというよりも企業やホテルに売ることが多い様だ。僕も前々からこれがフィラデルフィアのマーケットではないかと思っていたがこれから写真を売って行くにあたって重要な点である。このような情報交換を写真撮影しながら話していた。

どちらかと言うとRonとは写真撮影の方は名目でしかなくお互いの活動を知ろうというのが主な目的だった様な気がする。彼は最後に僕の8x10と7x17のカメラの写真を撮ってスタジオを去って行った。

今回はいい広告になりそうな記事も書いてもらったし前々から会おうとしていたRonにも会うことができ一石二鳥であった。

11/13/2007

昨日やっとチケットを買った。この冬に帰ろうとしている日本へのチケットだ。

僕はアメリカにきてから11年ぐらいたっているが一度も日本に帰っていない。大学にいる時は帰る飛行機代がもったいないと思って帰ろうとは思わなかった。大学を出てからは何かと忙しくProject Bashoを始めてからはそんな時間も金銭的な余裕もなかった。

今回も余裕がある訳ではないが名目としていろいろと日本で写真を通して知り合った人に会ったりや新しいビジネスの機会を探りに行こうとしている。

アメリカにいながら日本にいる人などに知り合うというのはさすがにインターネットのおかげである。この2-3年で日本のAlternative photographyのサイトを通して写真活動を行っている人達を知るようになる。管理人のニシマルさんにも面識がないのでぜひ滞在中に会ってみたい。

後はNYで始めてあったクボさんである。アメリカにくる前に買ったCommercial Photoの特集雑誌でクボさんのことを初めて知った。クボさんが初めてPrinterという職業を意識させてくれたようなものだ。今でも雑誌は僕の本棚に残っている。

もう一つの目的として金沢を訪れようとしている。前々から日本との行き来をもっと盛んにしたいと考えていた。一つは日本からの参加者がワークショップをとりやすくする環境を作ろうとしてきた。後はどうやってこちらから人を連れて行くかというのが僕の課題であった。そこで来年の秋にこちらから写真を撮りに行くツアーを組もうと考えている。

これはワークショップなどではなく旅行をしながら写真を撮る機会を提供しようというツアーである。もちろんこちらから日本へのツアーというのはあるだろうが写真を撮ることを中心にしたものはまれだと思う。写真を撮る人にはその人達の旅のペースというものがあり写真活動をしている僕だからできるようなことではないかと思う。

後日本で写真家探しも行いたい。ブログなどを読んでいると東京には小さなギャラリーが出てきたようなのでギャラリー巡りを行いたい。僕が新宿で働いていた時はKonicaとWestonによく訪れていたがこのような小さなところはなかったと思う。1-2年中にはProject Bashoのギャラリーで日本の写真を見せたいと思っている。

このようなことの為にこの冬に日本に帰ろうとしている。行く前から忙しくなるような感じがする。

11/11/2007

木曜日はグループ展のオープニングを催した。水曜日はその準備の為朝から壁のペンキの塗り替えをする。

今回できたギャラリーは部屋の角や天井をなどを丸めるように作った。デザイン的にも見栄えも良いのでそんなことを工事中に挑戦してみた。さすがに時間は余計にかかりそして何回か失敗しdrywallもだめにしたが最終的には何とか形は作ることができた。前回のイベントの前はtapingの段階で失敗した所などを直せばいいと考えていたのだがそこまで時間がなくペンキを塗って一時的に終わらせるしかなかった。なので直さなければいけない部分が壁中にある。それを一つずつ丁寧にjoint compoundを使い滑らかにして行く。それが乾き次第紙ヤスリでもっと滑らかにしていく。こんなことを手伝ってくれているEmmanuelと行っていたら半日かかった。残りの半日をかけてペンキを塗って行く。

水曜日の夜はモニターの手伝いを借りて写真を飾ろうとする。床に紙を敷いて大体のレイアウトを決めて行く。グループ展ということもあり人それぞれの写真が全く違うので大体のモチーフと額の大きさで場所を決めて行く。ある壁はポートレートが中心であったり少し抽象的な物でまとめたりとまとまりのない所にまとまりを付けて行く。モニターのJessicaにはみんなの名前とミディアムをプリントしてもらって札を作ってもらう。

普通なら木曜日の昼間にもっと時間をかけて写真を飾るのだが木曜日は朝からやることがあったので全て水曜日の夜に終わらせなければならなかった。しかし結局時間が足らずレイアウトまでしか水曜日にはできなかった。

木曜日は朝からHomeDepotに行き配線関係の物を買い出しに行く。このイベントの為にウェッブデザインを手伝ってくれているMollyの彼がDJとして音楽を流してくれるのでコンセントが必要なのである。問題はどうやって今日中に写真を飾るかである。

一日もあれば50ぐらいの写真を飾るのは問題ないのだが今日はAndreaがコンペの写真をどうしても審査したいというので僕は彼女に付き添いしなければならない。このことは後日又書くことにする。

何はともあれ午後の4時位からやっと写真を飾り始めることができた。ただ誰も手伝う人がいないのでどうしても時間がかかってしまう。4枚目の壁が終わった時にはオープニングが始まる6時位になっていた。

6時になる早速ドアをたたく音が聞こえる。誰かドアを開けてくれと思いながらドアを開けてみるとOmarが立っていた。彼はまだ日本から帰って来て数日しかたっておらず時差ぼけのままわざわざNYからこのイベントの為に来てくれたのだ。もちろん彼の写真もグループ展に入っている。早速彼にも手伝ってもらい残りの壁に写真を飾る。全ての写真が飾り終えた時はもう7時ぐらいになっていた。

MollyとMattもその頃に現れてDJのセッティングをし始めた。食べ物やワインはChristaが夕方からそろえてくれていた。写真を見せている人やその友達などがギャラリーにどんどん入ってくる。このような場で活躍するAlも現れた。彼の作品はフィラデルフィアの町の風景を4x5のピンホールで撮ったplatinum/palladiumプリントである。

ごたごたした二日だったがギャラリーへの人でもよく最初のオープニングとしては成功だったのではないかと思う。

Photo Credit: Al For

11/06/2007

今日は朝から一日中文章を書く仕事をした。

朝はJacobが下書きしてくれたプレス向けの案内の直しをする。ワードで出来上がった物に手を加えて行くとデザインの方が乱れて来てしまったのでLynda.comに行ってWordの使い方を学ぶ。いつも使っている物であるがこのようにロゴなどを入れてデザインなどしないのでいろいろ学ぶことがあった。これでWordでも簡単なデザインができるようになった。

案内と言えば先週の金曜日からWordPressのソフトをインストールしてブログのデザインをして来た。金曜日にMollyとJackが来てサーバーを移動する手伝いをしてくれる。彼らが帰った後に新しいサーバーの方でブログの作りを始める。

WordPressはこちらではとても幅広く使われているブログ用のソフトでいろんな人がThemeというCSSでできたデザインを作って公開していてそのデザインを自由に変えることができる。僕は前々からいろんなイベントの案内をブログの形で行いたいと思っていたのでそのサイトを作る。このブログもゆくゆくはWordPressに移行したい。

日曜日の朝には大体のでデザインが完成していて差し込む写真などの編集をした。画面が変わるたびに写真を入れ替わるようにしたかったのでJackがくれたphpのスクリプトを使ってみたら問題なく動いた。前々から撮っていたスタジオの風景の写真を素材として使う。結局10種類位の写真を挿入して早速木曜日から始まるの写真展の案内を書き込んだ。

プレスの案内を主な新聞メディアに送ると次はギャラリーのページの更新をする。そこでもギャラリーの意図みたいな物を書き始める。ここではさすがにちょっとアイデアをはっきり書くことができずちょっと中断。

そこで木曜日から始まるショーのことを書き始める。ブログの案内で書いたこととは少し違ったことを書こうと意識していたらどんどんアイデアがでて来てまとまりが付かなくなってしまった。そこで書き始めた文を今回のグループ展のステートメントにしようと決める。何か説明する為に何かを書かなければならないと思っていた所だ。

ステートメントに時間をかけていたら夕方に近くなって来てしまったのでメールで送る案内を書き始める。簡単にオープニングの時間と新しくできたギャラリのことを書きすませる。ステートメントの方は結局夜中位までかかって書き終えることができた。

さすがに英語で文章を書くのは時間と労力がかかることなのだがしっかりと書かれた文章があるかどうかで受ける印象が違う。今まで数多くの人がProject Bashoのサイトにある文章に共感してスタジオを訪れて来た。

11/02/2007

金曜日の夜にRichardKaraのprivate viewingをギャラリーで行う。

先週末はPOSTというフィラデルフィア全体のイベントで彼らの写真を見せたが今回は小さなClosing Receptionとして人を呼んで写真をみてもらおうとする。特にギャラリー活動の予定がなければもう少し長く写真を飾っておいても構わないのだが来週から又ちょっと違った物を見せようと思っているので彼らの写真を外してもらうしかない。その前にこのReceptionを行おうと先週決めた。

人でのほうはそんなにたくさんという訳ではなかったが彼らの友達などを中心に人が来てくれた。他にはギリギリに送ったメールでの知らせを聞いてスタジオを訪れた人も少しはいた。後予想もしていなかったのはPhotoReviewのStephen駆けつけてくれたことだ。Stephenは5月にShelby Lee Adamsのレクチャーの後でスタジオの上にある僕の家でAndreaも含めて夕食をしたのが一番最初の訪問であった。今回はギャラリーを見せることができたのでとても満足である。Stephenは「後は看板さえあれば完璧だね」と笑って言っていた。

今週から始まるショーはProject Bashoと関係のある人の作品を見せるグループ展である。クラスをとっている生徒達、教えているインストラクター、暗室を使っている人、そして他にもこの場所を支えて来てくれた人達などなど。Project Bashoにいろんな形で関わって来てくれた人の写真を見せてコミュニティーの大きさと多様さみたいな物が見せれたらと思う。

オープニングがある毎月第二木曜日はこの地域のギャラリーが揃ってオープニングを行う日なのでギャラリー巡りをする人達もスタジオに訪れることができる。この地域はアーティストが多く昨日も近くに小さなギャラリーがオープンした。このようにアートを見せる場所がでてこれば人が集まって来るのは時間の問題である。